てんかんが発生する仕組みについて

人間の脳は、部位によって様々な役割を担っており、記憶をはじめ、思考や動作機能、そして運動機能などを司るのが大脳です。
てんかんは、この大脳のある部分で起こる、異常興奮が引き起こす部分発作です。
部分発作の場合には、発作が発生する焦点の位置によって、現れてくる症状が異なってきます。
また、大脳自体が右と左に分かれており、それぞれ身体の半分の領域を司っています。
その領域は大脳の位置と逆になっており、右脳であれば身体の左側、左脳であれば右側と役割分担されています。
神経人間の身体には、全身に神経が張り巡らされており、神経の中を弱い電気信号が流れています。
それによって、様々な情報伝達が行われ、私たちは生きていられるわけです。
脳には神経細胞が集合しており、そこで情報を処理すると同時に、各身体の器官に情報を発信します。
目から入る視覚情報や耳から入る聴覚情報、そして皮膚で感じる触覚情報など、あらゆる情報が脳内で処理されることになります。
こうした情報は、全て神経細胞で電気信号に変換され、蓄積されたり各器官に送られたりするわけです。
人間は意識することで、身体を動かすことができますが、その際は脳から電気信号が発せられています。
また、無意識においても、心臓や肺の動きなどは電気信号によって制御されており、いずれも脳からの命令によります。
脳は感情や情緒、そして理性などの精神活動も制御しており、常に脳からの電気信号が体中を駆け巡っているわけです。
それが、何らかの要因で過剰発生することで、脳の機能に乱れが起こります。
そうなると適切に情報を受け取れなくなると同時に、適切な伝達信号を発せられなくことになります。
てんかんの発作は、発作の起こる脳の部位が決まっており、発作ごとに毎回同じ症状が繰り返されることになります。
例えば、手足の動きを制御する部位において過剰な電気興奮が起こると、手足の痙攣となって現れるわけです。
通常、脳の神経は興奮と抑制のバランスが取れており、興奮が強くなりすぎると、抑制側の神経細胞が働き沈静化します。
一方、てんかんの発作が起こる時には、興奮系の神経細胞が強く働くと同時に、抑制系の神経細胞の働きが弱まることになります。
そこで電気的乱れとなる過剰興奮が発生し、異常な電気信号として、各部に伝わることになります。

てんかんの基本的な症状とは

てんかんは、けいれんや意識障害などが主な症状で、周囲が気づかない欠伸発作などの短時間の発作から、意識喪失、そして全身痙攣を起こす間代発作や強直発作など様々なタイプがあります。
部分てんかんの症状としては、身体の一部分で不随意運動や感覚異常が発生します。
部分発作には、単純発作と複雑部分発作があります。
何れも遺伝的要因が関わるとされています。
意識障害が伴われる場合もありますが、発作時点でも自意識がハッキリしていることもあります。
運動発作としては、手や顔の一部がピクピクする症状で、目と顔が引きつることが多いものです。
感覚発作では、身体の一部に痺れが生じ、場合によっては視界が歪むこともあります。
てんかん発作の症状として、患者本人が自覚しにくいものもありますが、その一つが自律神経発作です。
胃のあたりから吐き気のような不快感が沸き起こり、一般的な胃のむかつきと区別しにくくなっています。
また、精神発作の場合は、相手から言われた言葉の意味が分からなくなる症状で、時には昔の情景がフラッシュバックすることもあります。
また、急に恐怖や不安が襲ってくるなど、症状としては極めて重度なものです。
一方、全般発作の場合は、脳の大部分が一斉に異常興奮を起こすもので、全般痙攣を起こして意識を失います。
全般てんかんの場合は、脳波の異常が広範囲に及びますが、必ずしも部分てんかんより重症であるわけではありません。
全般てんかんは、特に幼少期に多く発生するもので、ミオクロニー発作とも呼ばれます。
ミオクロニー発作も欠伸発作と同じく一時的に意識を失ったりします。
一方、部分てんかんの場合は、2次的に全身痙攣につながることもあり、しばらくの間発作が止まらない間代発作や強直発作となります。
けいれんはてんかんの代表的症状ですが、高齢者の場合には複雑部分発作や非痙攣性の発作が大半となります。
症状としては認知症と類似したものとなりますが、脳波的にはてんかん特有のパターンを示します。
全般てんかんや部分てんかんの要因としては、遺伝的要因と後天的要因があります。