目の前の人がてんかんを起こした場合の対処法

知人にしろたまたますれ違っただけの人にしろ、突然目の前で人がてんかん発作を起こして倒れ、呼吸をしていなかったり激しくけいれんしている姿を見ると誰でも慌ててしまいます。
しかしてんかんはそれが直接命に係わるようなことはなく、落ち着いて対処法を実践すれば問題ないので安心してください。
けいれんが身体の一部分だけで起きているような場合、軽度のてんかん発作である可能性が高いのでそのまま様子を見守りましょう。
人通りの多い場所や危険な場所などでない限りは、そのまま安全確保しながら見守っていれば十分です。
けいれんが体全体に広がることもありますが、数分以内には発作が治まることが多いので心配ありません。
けいれんが数分で治まらなかったり安全確保ができない場合、何度も繰り返し起きるような場合は重篤な状態になる危険性が高いのですぐに病院に連れていく必要があります。
入浴中に起きた場合は、お湯から顔を出して呼吸できるようにしてあげましょう。
それができない時は、すぐに浴槽の栓を抜いて排水します。
プール中の場合も入浴中と同じく、けいれんが起きたらすぐに体を抱えて水面より上に顔を出してあげましょう。
けいれんしている間はうまく身体を動かせないことも多いので、無理にプールから引き上げる必要はありません。
症状が落ち着き、意識を回復したらもう安心なので、プールサイドに上がってもらいましょう。
食事中の場合、てんかん発作が起きても意外と食べ物を喉に詰まらせることはありません。
このため、無理に口の中から食べ物を出そうとせず、食事中の熱いものや割れたら危ない食器などを避けるようにしましょう。
運転中に発作が起きた場合、周囲の安全を確認しつつサイドブレーキを引いて車を停止させます。
交通量が多い場合は運転中の発作で事故になってしまう可能性も高いので、できればてんかん患者には運転させない方が安心です。
歩行中に発作が起きるとそのまま卒倒してしまうので、一緒に歩いている場合は歩行中は常に腕を組んでおくと安心です。
他人の場合は頭部にケガをしている場合は救急車を呼び、問題ない場合は数分で発作が治まるので様子を見守りましょう。

てんかん発作を起こした人にすると危険なこと

てんかんの発作が起きている人を見ると、初めて遭遇した場合などは慌てて体を起こしたり声をかけたりしてしまいます。
しかしこれは危険が高く、返って患者にケガをさせてしまったり自分がケガをすることもあります。
そのため、てんかん発作を起こしている時にしてはいけない対処法を覚えておくようにしましょう。
てんかん発作が起きている場合、ひと昔前はよく舌を噛んで大量出血すると危険なので、口の中に割りばしなどを突っ込んでおくと言われていました。
しかし現在ではこれは返って危険が高いとされており、逆に割りばしなどを噛み砕いて窒息してしまうこともあります。
多少舌を噛んでもすぐに命を落としてしまうようなことはなく、むしろ窒息の危険性の方が怖いので絶対に止めておきましょう。
指を入れるのなら良いのかと考えがちですが、発作中は普段では想像できないほどの強い力が加わります。
歯が折れるほど強く食いしばっていることも珍しくなく、そんな口の中に指を入れれば噛まれて大変なケガをしてしまう可能性もあるので止めておきましょう。
どうしても歯や舌を傷つけてしまわないか気になるという場合は、物を入れるよりも下顎を上に引き上げて支えてあげましょう。
こうすることで舌が歯から離れた位置に移動するため、噛んでしまう危険性は低くなります。
また、発作を抑えようとして身体を揺さぶったり押さえつけたりすることもありますが、これも患者にとっては危険な行為です。
発作を起こしている最中、患者の筋肉は普段では考えられないほど強力な勢いで動いています。
このため、ごく普通の人が抑えつけようとしても力負けしてしまいますし、反対に跳ね飛ばされてケガをしてしまう危険があります。
さらに、てんかん患者は発作を予防する薬を使用していることが多いのですが、この薬は副作用で骨が脆くなる骨粗しょう症を起こしやすくなります。
このため、力尽くでけいれんを抑えると骨折してしまう可能性があるので、できるだけ体に触れないようにしましょう。