薬の使用する以外のてんかん治療法はある?

てんかんとは大脳に異常が起こる病気です。
症状としては手足の痙攣や意識消失などの症状を発作的に繰り返します。
自律的に大脳が異常に興奮する状態をてんかんと呼びます。
てんかんの治療には抗てんかん薬を用いた薬物療法が行われることが多いです。
薬を用いた治療が主流ですが、それ以外にも治療法は幾つかあります。

手術療法

手術療法は薬物療法を長期間行い効果が見られない患者に対して行われる療法です。
薬物療法が効かないてんかんを薬剤抵抗性難治てんかんと呼びます。
手術可能なてんかんにはそれぞれ、内側側頭葉てんかん、器質病変が検出された部分てんかん、一側半球の広範な病変による部分てんかん、脱力発作を持つ難治てんかんがあります。

手術の種類にはそれぞれ三つあります。

焦点切除術
発作を完治させるために行われる術式です。
発作の原因となる部位であるてんかん焦点を探し当て脳組織を最小限に切除します。
離断術
症状を軽くするために行われる姑息的外科手術です。
離断術にはそれぞれ脳梁離断術と半球離断術があります。
脳梁とは左右の大脳をつなぐ水平な神経の大きな束です。
脳梁は左右の大脳半球の情報を瞬時に橋渡しをしています。
この脳梁の伝達に異常が起きている場合に脳梁の大脳の左右の連絡を切断することでてんかんの発作を軽減させる処置をとります。
迷走神経刺激療法
迷走神経刺激療法も離断術と同じ姑息的外科手術です。
迷走神経とは12対ある脳神経の一つであり頸部と胸部内臓、一部は腹部内臓にも分布している神経です。
この迷走神経に刺激装置を取り付けます。
ペースメーカーの装置のように左胸の皮膚の下に埋め込みます。
毎日刺激することによって、発作を減らしていきます。

食事療法

食事療法にはケトン食療法があります。
ケトン食療法は薬や手術ではどうにもできない患者に対して行われます。
脂肪が多く炭水化物が少ない食事を心掛けることにより体内に抗てんかん作用を持つケトン体という物質を作り出します。
ケトン体とはアセトン、アセト酢酸、βヒドロキシ酢酸という三つの物質からなります。
炭水化物の摂取を大幅に制限して体内の糖が枯渇した時に糖に代わるエネルギー源として蓄えられます。
ケトン食療法により半数の患者で発作頻度が半分以下になります。

ACTH療法

ACTHとは副腎皮質刺激ホルモンのことです。
ACTH療法とはACTHを投与することで副腎皮質刺激ホルモンが脳下垂体からホルモン分泌されるようにします。
ホルモン分泌が促進することでてんかん発作を抑制します。

薬を使わずてんかんを完治させた事例はある?

てんかんは殆どの場合が薬により徐々に症状が治まり完治していきます。
完治とみなされる基準は小児の場合で2年から3年、成人では5年以上発作が起きていない場合を指します。
やはり薬が主流ですが、そのような中でも薬を使わずに完治させた事例としては幾つかあります。
それはやはり手術を用いた治療法となります。
手術をする場合には先にも述べた通り誰にでも適用される訳ではありません。
薬が効かずどうしようもない場合に行われます。
薬以外の手術で完治した事例としては以下の通りです。
内側側頭葉てんかんでは発作の焦点となっている側頭葉の前部もしくは側頭葉内側組織を切り取ります。
薬が効かないために行われる手術ですが、この手術がとても効果があります。
意識が消失、目がうつろ、自動症などの症状が治まり症状がなくなります。
他にも器質病変を認めない部分てんかんでは、画像上で病変を特定できない難治性部分てんかんであり皮質切除術が試みられます。
外科治療の中でも難しい治療でありますが、発作が完全している症例もあります。
このようにてんかんの種類によって様々な手術を行うことにより完治させる方法があります。
それでは手術以外にはどうかというと、症状を緩和させるための食事療法やホルモン分泌療法であればあります。
しかし症状を緩和させるだけであり完治させるための根本的な治療の解決法とはなりません。
このことから薬を使わずに完治させるためには主に手術療法があるということになり、他の方法は緩和させる程度の治療法くらいしかないということになります。
医学は今後もまだまだ発展途上であるために手術療法以外にも療法が出てくるかもしれません。
薬以外でかんてんを完治させたい場合には今後の医療の発展に期待しましょう。